道路や橋梁、構造物などを設計する前段階として、計画地の地形や高さなどを測って数値を計算し、設計に使用するための図面を起こすのが測量の仕事です。新しくモノを作る場合に限らず、豪雨など災害からの復旧作業でも、まずは災害で地形がどう変化しているのか、建造物がどんな損傷を受けているのかなどの測量から始まります。
測量結果をもとに設計担当者がどこに道路を作るかなどの計画を立案。その後、その計画に沿った具体的かつ詳細な測量を再度行うなど、設計担当者と密にコミュニケーションを図りながら、設計に必要な各種測量を行うのが測量チームの役割です。
大分県内を中心とした県、市町村の自治体が主要クライアントとなり、受託した測量業務を行います。
公共事業が中心ですが、土地の境界を定める敷地測量など、民間事業も一部手がけます。2人1組を基本とし、大規模な測量の場合はより大人数で作業に臨みます。現地での測量作業を終え、測定した数値やデータを専門のソフトを使って計算し、図面に起こすまでが測量業務の一連の流れです。
測量する地形や広さ、測量内容によって作業期間は異なりますが、現地での測量業務が約1か月、その後、図面制作まで含めて半年程度で完了する規模の測量業務を当社では多く扱っています。
ドローン業務については、天候等を見ながら現地での空撮を計画・実施。その後、撮影した画像をもとに三次元の空間データやオルソ画像(写真地図)を作成します。
測量担当者や設計担当者と共に現場に同行し、ドローンやレーザ ーを使って他部署の業務をサポートすることで、質の高い成果へ と繋げています。
当社では建設コンサルタント事業の一部として、橋梁や構造物の 点検調査、補修、補強設計を行っていますが、損傷度合の測定に 赤外線カメラを搭載したドローンによる撮影を導入しています。 従来は近接目視点検、打音検査を行う必要があり、そのために足 場を組むなどの作業を要していましたが、赤外線カメラとドローンを用いることで、それらの作業が不要。手間を省き、かつ目視よりも正確な検査を行うことができます。構造物の保守、メンテナン ス業務は今後も増えていくことが見込まれており、赤外線による 診断もいずれ標準化される可能性が大。当社では先々を見据え た取り組みとして、赤外線ドローンを既に導入しています。
当社のシステム開発はいずれもパッケージ商品ではなく、細 かなオーダーメイドとカスタマイズが可能な「自社開発」であ るという点が特徴です。そのため、官公庁を中心としたクラ イアントのニーズを丁寧にヒアリングし、その課題を解決す るためのシステム開発から、保守・運用までをトータルでサ ポートしていきます。 地理的な「情報」を商品としているので、大分にいながら全 国と仕事をすることが可能で、実際に大分県外のクライアン トとの取引も多くあります。
画像などを地図と結びつけ、コンピュータ上に空間データを再現 し、総合的に管理・ 加工する地理情報システム(GIS)を用いて、クライアントのニーズに合った多彩なシステムを開発しています。これまでに手掛けてきたものは、家畜伝染病発生時に迅速な封 じ込め対策をサポートする「家畜防疫マップシステム」、病院の開業候補地における様々な分析を行う「診療圏分析システム」、道 路新設時などに買収予定地の交渉進捗状況を管理する「用地交 渉情報管理システム」など多種多様です。
河川の氾濫、土砂崩れなどの災害発生時の避難場所や避難経路 、現地の写真、過去の整備履歴といった情報を一元管理する防 災用のGISシステムを当社では以前より開発していますが、近年 はクラウド型の防災マップシステムに力を注いでいます。クラウドを用いることで、インターネットに接続できる端末があれば、現地で情報を確認したり、更新したりすることが可能。ハードウェアのメンテナンスが不要となり、データ量に応じた拡張も容易です。 また、災害で庁舎が被災した場合でも、端末さえあればシステム を利用できるというのも、クラウド型のメリット。現在、大分県内の自治体で利用されています。
上下水道や、道路および壁やトンネルなど道路付随物を新設する際に、工事前に必要な計画策定、調査、設計業務を担うのが建設コンサルタントの主な役割です。地面の下に埋まっている上下水道を緻密に設計したり、道路の新設、車線の増設などに関連したルートの選定や交通量の推定、道路やトンネルの詳細設計など、大分県内の自治体を主なクライアントとした多彩な事業を展開しています。この事業部のもう一つの大きな仕事が、橋梁をはじめとする既存構造物の維持管理に関連する業務です。現地での検査を行い、補修工事の必要が必要ある場合には補修設計を担当。また、洪水、土砂災害対策としての河川砂防施設の設計も行っています。建設コンサルタントは、地域の人々の生活に欠かせない社会資本にまつわる仕事が中心です。
建設予定地の測量された地形データや図面をもとに、道路のルート選定をはじめとする建設計画を立案。その後、より具体的な設計業務へと移行して、工事に必要な各種設計図を作成するまでが建設コンサルタントの仕事です。
設計業務自体はCADを使ったデスクワークとなりますが、設計に必要な測量範囲、内容指示のために現地測量に同行したり、交通計画策定のために現地調査を行ったり、橋梁やトンネルの保全のための点検をしたりと、現場での仕事も担当します。
案件ごとに期間は異なりますが、3か月~半年程度で完了する規模の建設コンサルタント業務を当社では多く扱っています。
測量・設計チームからあがってきた資料をもとに、計画された道路の上にある物件などについて、その物件にお住まいの方などと調査の日程調整を行い、実際に現地調査を行います。
物件が木造か鉄筋コンクリート造りか、床や壁の材質は何かなど、細部まで調査を行い、図面を作成。補償額の算定を行い、用地交渉に必要な報告書を作成するまでが一連の流れです。
補償額の算定は一定のマニュアルに沿って行いますが、道路と用地の当たり方など、補償の状況は現場ごとに異なり、その都度、移転方法や移転先を検討していくことが必要となります。そのため、現地調査自体は1日程度で終わりますが、一つの案件をまとめるまでには、数か月の期間を要することもあります。
道路の新設など公共事業を施工するには、土地を取得したり、建物を移転したりする必要があります。例えば計画道路上にある住宅を調査し、移転できるもの、移転できないものを分類。移転方法や移転先を考慮したうえで、補償額を算定するなどの業務を担うのが補償コンサルタントです。当社では、前述した物件部門の補償コンサルタントに加えて、公共事業の施行によって生じる、騒音、振動、それに伴う物件の亀裂、地盤変動といった様々な不利益、損害について費用負担の算定を行う事業損失部門の業務も行っています。補償コンサルタントは、公共事業を計画通りに遂行するために欠かせない仕事といえます。